赤十字が彼方に光るとき(2)
「日本赤十字社カ此ノ如ク速二進歩セルモノハ、国民カ皇室ノ威徳ニ則リテ之ヲ拡充セント欲スルノ力、頗ル多キニ居レリ」 という日本赤十字社の言葉のように、発足してから日清戦争までの間、日本赤十字社は4万人の社員を抱えるまで成長していったのです。 自然災害の多い日本では、近代国家の成立以降、災害愛国主義ともいうべき社会現象が多くみられました。郷土愛や愛国主義は自然災害に際しての救護や援助に直接結びつきました。 日本赤十字社が最初に行った救護活動も戦時ではなく、自然災害に対する救護でした。世界には数多くの赤十字社がありますが、世界で初めて災害援助をしたのが日本赤十字社でありました。 1901年、赤十字社とジュネーブ条約を提唱したアンリ・デュナンは第一回ノーベル平和賞を受賞します。「来るべき危険が何であるかを理解し、文明社会が抱える問題に直面しながらも諸国間の平和と友好に尽くしてきた」 彼の意志を継承し人道的な、慈愛に満ちた社会になって行くことを望んでやみません。 <引用: 小菅信子 著、日本赤十字社と皇室、吉川弘文館>